「今だけ」「今日決めて」—典型的な訪問販売の手口とその見抜き方

毎月のように寄せられる「訪問販売に関する相談」。悪徳業者に騙されないために、典型的な手口や注意点、実際の事例を交えて、代表の石橋がわかりやすく解説します。

こんにちは。アイホーム代表の石橋です。

今回は、私たちに毎月のように寄せられる「訪問販売に関するご相談」についてお話しします。

すべての訪問販売業者が悪いわけではありませんが、一部の悪質な業者によって、業界全体に悪いイメージがついてしまっているのが現状です。

お客様が被害に遭わないように、実際の事例やよくある手口をわかりやすくご紹介いたします。

よくある訪問販売の手口

1. 工事中を装った訪問

  • 「近くで工事をしています。ご挨拶に伺いました」
  • 社名や、どこのお宅の工事かは言わない
  • ご近所づきあいを気にする心理を利用し、玄関先へ誘導

2. 不安を煽る突然の指摘

  • 「屋根の瓦が割れています」
  • 「板金が浮いているのが見えました」
  • 「今なら無料で点検します」

3. 二人組による分業営業

役割 内容
アポ取り係 軽く世間話をしながら安心感を演出
クローザー 営業経験豊富で話がうまく、契約まで一気に進める

4. 決断を急がせるセリフ

  • 「250万円→150万円に値引きします」
  • 「今日中に決めないとこの価格は無効です」
  • 「モニター価格」「宣伝価格」「足場代無料」などの甘い言葉

なぜ契約してしまうのか?

  • 営業トークに乗せられて考える間もなく契約してしまう
  • 後から「おかしい」と気づき、ネットで調べてアイホームへ相談
  • クーリングオフを申し出た際には既に会社が倒産・連絡不能

実際にあった相談事例

ケース1:塗膜の不具合(竜王町のお客様)

  • 「2年で塗膜が膨れた」
  • 業者に連絡したら「それは仕方ない」と言われた
  • さらに高額な再見積もりを提示され、あきれてご相談へ

ケース2:無断で敷地に侵入(愛荘町のお客様)

  • 留守中に勝手に敷地に入り、撮影と見積書を投函
  • 敷地内に入らないとわからない場所の撮影だったため、恐怖を感じた

訪問販売の特徴と注意すべき点

要注意ポイント 内容
即決を迫られる 冷静な判断ができなくなるよう誘導される
足場代無料・モニター価格といった特典 実際には見積もりに上乗せされていることが多い
高額な見積もりからの大幅値引き 値引きで「お得」に見せかける
地元業者ではない アフター対応や責任の所在が不明確になるリスク
自分だけは大丈夫と思ってしまう心理 実は冷静な人ほど引っかかりやすいというデータもあり

余談:ステッカーが逆効果になることも

「訪問販売お断り」のステッカーを貼っている家は、業者によっては「断る自信がない人の家」と判断され、あえてターゲットにされることもあるようです。

まとめ

地元で足場が立っているのを見ると、きちんと施工されていないケースが散見され、胸が痛みます。屋根の塗装が省かれていたり、細部が塗られていなかったりと、仕上がりに大きな差が出ます。

訪問販売にはさまざまな手口があり、一見すると親切に見えても、裏では緻密に計算された営業トークが展開されています。
「即決を求める」「今だけの価格」「足場代無料」などの言葉が出たら、まずは一度立ち止まることが大切です。

そして、契約を急がされる状況に置かれたときこそ、地元の信頼できる業者への相談や相見積もりを忘れないでください。

お客様の大切なお住まいを守るためにも、焦らず、冷静に、納得のいく選択をしていただければ幸いです。

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